久しぶりの更新です。今回は、社会保険労務士らしく専門ネタです。例のマクドナルドの店長が管理職ではない件について。

この件は、マクドナルドの店長が管理職扱いされて、時間外手当を支払われないのは違法だとして、未払い残業代や慰謝料等約1,350万円の支払いを求めた訴訟をおこし、東京地裁が約755万円の支払いを命じたというもの。
労働基準法では、管理監督者等に関しては、労働時間・休憩・休日の規定が適用除外となるのです。つまり、時間外労働や休日労働をしようが割増賃金を支払わなくてよいのです。
今回は、店長が管理職に該当するかどうかが争点だったのですが、この管理監督者は、「労働条件の決定その他の労務管理について、経営者と一体的な立場にある者」を指すのです。これを会社側が拡大解釈して、「店長=管理職」としてしまっている訳ですが、果たして店長が、「経営者と一体的な〜」に当たるかどうかです。
今回の判決は、経営者と一体的な立場にあるとは言えないと認定し、未払い残業代約503万円を認め、労働基準法に基づきその半額について懲罰的な意味合いを持つ付加金の支払いを命じたのです。
世間一般では、単純に「管理職(課長や部長)=残業代は出ない」と思っている人が多いかもしれませんが、実は、ただ単に役職名だけでここで言う管理職には該当しない訳で、「経営者と一体的な〜」かどうか実態で判断するのです。
今回の判決は、今後、多くの会社で管理職の扱いに影響を与えそうです。また、それを知った多くの労働者も立ち上がるかもしれません。しかし、こんなルールがあったなんて初めて知ったという人もいるかもしれませんね。
そんな人は、(宣伝になってしまいますが)、拙著「労働法が2時間でわかる本」を手に取ってみて下さい。第6章「残業が多いヤツは管理職にしてしまえ!?」というショッキングなタイトルでこの件を取り上げています。今回の件はもちろん労働基準法を、田中建設を舞台に主人公ナナが奮闘するという物語形式で楽しく知ることが出来ます。Amazonや全国の書店で平積み販売中です!
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決まる訳ではないんですね。
会社側が都合のいいように
管理職という役職を利用するのは
なんか納得いかないので、
今回のようなケースが増えていくことを
期待します。